2025年は、私にとって「撮影対象」と「撮り方」の両方を見直し続けた一年。
サイクルロードレースやシクロクロスを主軸にしながら、トラック競技、バスケットボール、そしてモータースポーツへと被写体の幅を広げたことで、自分の写真表現の輪郭が以前よりもはっきりしてきたと感じている。
単にシャッターを切る回数を重ねるのではなく、「なぜその瞬間を撮るのか」「何を写したいのか」を常に問い続けた一年だった。
サイクルロードレース撮影の深化
THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2025
ロードレースでは、スプリント勝負の「一瞬の完成度」がすべてと言っていい。
この大会では撮影枚数を抑えつつ、勝負どころに集中することで、写真としての密度を高めることを意識した。
数を撮るのではなく、撮らない判断を含めての撮影。
この考え方は、2025年を通して自分の中で大きなテーマになった。

トラック競技撮影で突きつけられた課題
インカレトラック 2025
インカレトラック競技の撮影では、屋内特有の照明条件や光量ムラに悩まされながらも、ロードやCXとはまったく異なる撮影感覚を求められた。
高速で迫ってくる被写体、背景の整理しづらさ、反射光の処理。
「自転車競技」という共通点がありながら、撮影技術は別競技レベルであることを実感した。
同時に、難条件の中でも写真として成立させるための引き算思考――
“何を諦め、何を残すか”を考え続けた経験は、他ジャンルにも確実に活きている。

ジャンルを超えた挑戦①:バスケットボール撮影
Bリーグ観戦でのバスケットボール撮影は、動体撮影の基礎を見直す良い機会になった。
自転車競技と比べて被写体との距離が遠く、背景情報量が圧倒的に多い。
シャッタースピード、被写界深度、フレーミング。
すべての判断が瞬時に求められる中で、写真としての「整理力」が問われた。
結果として、スポーツフォトにおける視線誘導の重要性を、理屈ではなく体感として理解できたのは大きな収穫だった。

ジャンルを超えた挑戦②:モータースポーツ撮影
4月に訪れた「もてぎ2&4レース」は、2025年の撮影体験の中でも特に印象深い。
二輪・四輪が混在するこのイベントは、速度感・音・距離感すべてが自転車競技とは別次元だった。
被写体が“線”として画面を横切るモータースポーツでは、
流し撮りの精度、背景処理、シャッターを切るタイミングの厳密さが露骨に結果へ現れる。
「速いものを速く撮る」のではなく、
速さを写真としてどう表現するかを突きつけられた撮影だった。
この経験は、後のロードレース撮影においても、速度表現やフレーミングの考え方に確実な影響を与えている。

2025年を通して得た気づきと2026年に向けて
2025年の写真撮影を振り返ると、技術的な成長以上に、考え方の変化が大きかった一年だった。
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撮影前に「何を撮らないか」を決める重要性
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一瞬に集中するための体力・集中力マネジメント
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被写体ごとに“正解の撮り方”は存在しないという当たり前の再確認
撮影対象が変わるたびに、自分の引き出しの少なさを思い知らされる。
しかし同時に、その引き出しを一つずつ増やしていく過程こそが、写真を撮り続ける理由なのだとも感じた。
2026年は、サイクルロードレースに加え、モータースポーツ撮影の比重もさらに高まる予定だ。
被写体が変わっても、「瞬間と向き合う姿勢」だけは変えずにいたい。
写真は結果であり、過程の積み重ねだ。
積み上げた迷いと試行錯誤を土台に、次の一年もシャッターを切り続けていこうと思う。