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ガジェット好きのアマチュアサイクルフォトグラファー

2025宇都宮シクロクロス-Day2-観戦記

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ME3,ME4(247枚)

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ME2(139枚)

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WU17,WU15/WM,WE2+3(41枚)

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MJ(33枚)

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WE(184枚)

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ME(283枚)

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シクロクロスの朝は早(略)。1日目を経験したおかげで、「会場入りはこの時間なら十分間に合う」「朝イチから動き回れるだけの余裕もある」という感覚が身体に入っていた。そこで2日目は、前日より少しだけ贅沢をして、目覚ましを7時半にセット。

もっとも、目覚ましが鳴る前に自然と目が覚めてしまうあたりは、前日と何も変わっていない。「今日はME3からスタートだ。秋元碧、小野寺玲――撮り逃しは許されない」そんなことを考えながら、昨夜のうちに充電したバッテリーとメモリーカードを確認した。

最後のブリッツェンジャージ

前述の通り、この日の観戦はME3、ME4から始めた。地元宇都宮としては、何よりも注目せざるを得ない、宇都宮ブリッツェンから、秋元碧選手と小野寺玲選手が出走。しかも小野寺選手にとっては、「ブリッツェンのジャージを着てレースに出場するのは今日が最後」という特別な一戦。

スタート前のコース脇には、いつも以上にブリッツェンファンの視線が集まっていた。チームカラーの赤が多いのはいつもの光景だが、この日はそこに、少しだけ名残惜しさの混じった空気が重なる。声援のトーンは明るいのに、どこか「見届けたい」という気持ちがにじんでいるように感じた。

1日目の反省を踏まえ、早朝の光の回り方とコースの流れはすでに頭に入っていた。
「ここでスタート直後の密集を撮る」
「2周目以降はこのキャンバーで表情を狙う」
「終盤はゴール前の立ち上がりで全力の踏みを切り取る」
そんなシミュレーションを出走前から何度も繰り返し、あとは選手の動きにあわせてミスなく移動するだけの状態にしておいた。

ME3のレース時間はわずか30分。しかし、その30分の間にシャッターを切った枚数は242枚に達した。スタート直後の密集、テクニカルなセクションでのライン取り、ブリッツェンの2人が観客の声援を背に加速していくシーン――振り返ってみても、「ここは押さえたい」と考えていた場面はほぼ全てカバーできた感覚がある。

撮影後、カメラの背面モニターでざっと確認すると、狙い通りのカットがいくつも並んでいた。特に、小野寺選手の最後のブリッツェンジャージ姿を、力強いフォームとともに収められたことに、ひとまずの安堵を覚えた。レース結果そのものだけでなく、「この日、この会場で、このジャージを着て走った」という事実を記録として残せたことに、地元ファンとしての小さな使命を果たしたような気持ちになった。

オノデライダーお疲れ様!

満足のあとに訪れた、集中力のほころび

ME3の撮影を終えた時点で、「今日はうまく立ち回れた」という手応えが強く残っていた。ここまでは良かった。問題は、その“満足感”が、次のレース以降の集中力を少しずつ削っていったことである。

余裕が生まれたことで、「せっかくだから、昨日とは違う撮影スポットも試してみよう」という欲が顔を出し始める。ME2、ジュニアカテゴリーへと進む中で、コースの反対側まで回り込んでみたり、普段あまり使わない角度から狙ってみたりと、新しいカットを求めて動き回った。

もちろん、それ自体は決して悪いことではない。新しい構図や背景を探し続けることは、撮り手として必要な姿勢である。ただこの日は、「どこで撮るか」を考える比重が大きくなりすぎて、「誰を、どんな瞬間に、どう切り取るか」という本質への集中が相対的に薄れてしまった。

その結果は、如実に撮影枚数に表れている。ME3で242枚撮っていた勢いが、ME2からジュニアカテゴリーまで、目に見えて落ち込み、後からデータを見返すと「ここはもっと攻めるべきだった」と感じる場面が少なくなかった。
気づけば、「とりあえず押さえたカット」はあるが、「ここぞ」という一枚がやや少ない。レースそのものは十分に見応えがあっただけに、自分自身の集中の波をコントロールしきれなかったことが悔やまれるパートとなった。

ただ一方で、この“ほころび”も含めて、2日間通しての学びになっている。
・朝イチのレースで“撮れた感”を得たあと、どうやって気持ちをフラットに戻すか
・新しい撮影スポット探索と、確実に押さえるべき場所とのバランスをどう取るか
これらは、今後ほかのレースを撮るうえでも課題として持ち続けたいテーマである。

昼休みでリセット

 午前中のレースがひと区切りついたところで昼食をとり、ようやく身体と頭がリセットされていくのを感じた。温かい食事で体温が戻り、カメラを持たない時間が数十分あるだけで、視界のクリアさが違ってくる。
 「残すはUCIレース。ここからは1枚1枚をきちんと積み上げよう」
 そう心の中で言い聞かせ、午後の撮影に臨んだ。

 1日目の反省点として心に残っていたのが、「流し撮りを思ったほど試せなかった」という点である。光量やコース状況の読みが甘く、シャッタースピードを落とし切れなかった場面が多かった。そこで2日目のUCIレースでは、リスクを承知のうえで意識的に流し撮りを混ぜることにした。

 ストレート区間でスピードが乗るタイミングを狙い、1/25~1/60s前後までシャッタースピードを落とす。失敗すればただのブレ写真だが、うまく決まれば背景の流れと選手のシャープさが共存する、一気に“レースのスピード感”を伝えられる一枚になる。
 実際には、成功カットは決して多くない。それでも、数少ない成功カットをモニターで確認した瞬間、「今日はここまで粘った甲斐があった」と思えるだけの説得力があった。

シクロクロス流し撮りが合う

 また、UCIレースでは観客の熱量もぐっと上がる。1日目とは明らかに違う“お祭り感”が会場を包み、テープ越しの声援も大きくなる。その熱気のおかげで、撮影しているこちら側のテンションも自然と上がっていく。

のぼり旗!



 ゴール前のラスト周回、土煙を上げながら全力でもがく選手と、それを迎える観客の歓声。その中でシャッターを切っていると、「ああ、このために2日間ここに通ったのだ」と腑に落ちる瞬間が確かにあった。